集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

ことばの使い方いろいろ「自業自得」

 パートのおじさんは「コロナ」だからといって巣ごもりしているわけではありませんが、世間では難解な言葉が頻繁に登場しているので辞書を開くことが増えた感じです。

 ちょっと古い話題ですが米国のトランプ大統領がコロナに感染した際に日本の偉い方が「自業自得でしょう」とはっきりおっしゃった。このような立場の方がこんな言い方をしていいのかなあと思っていたが、間違った言い方ではなかったらしく余り話題は長続きしませんでした。 

 その「自業自得」というのは、もとは仏教の言葉らしい。野末陳平さんの「四字熟語366日」によると「自分の行いの報いが悪い形で自分の身に降りかかってくる」ことだそうである。悪い形で降りかかってくるときに使われるのが一般的というわけ。

 いまトランプ大統領は「自業自得」を乗り越えて選挙戦終盤を戦っている。コロナ感染への取り組みは支持者や選挙民にどのように受け止められたかも間もなく明らかになるだろう。世界が「注視」しているところである。