集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

緻密な計算の上の二階発言

 オリンピック開催に向けてデモンストレーションの聖火リレーが走り始めた。一方でコロナウイルスの感染拡大から公園内での観客無しリレーも取り入れられている。専門家が「第4波」と指摘するようなコロナ感染拡大の現実の前に聖火リレーのあり方はこれからもニュースになるだろう。

 このようなタイミングを見て15日、二階幹事長は「オリンピック中止もありえるだろう」と発言したことがテレビニュースで伝えられた。詳細はわからないので何とも言いようがないのだが、直感的に老練な政治家の緻密な計算が働いているような気がしてならない。

 オリンピック開催についての世論調査によると「開催に否定的な回答」が圧倒的に多いのが現実。海外からも同様な声が伝わってくる。政府は、フクシマ原発汚染水の海洋放出を決めたが与党の一角から疑問の声が出されている。河井夫妻の辞職、国会提出法案のミスや続く三つの国政選挙の行方など考えれば頭が重くなるはず。そうしたなか、とりわけオリンピックについては、政権側の誰一人として「触れることを避けている」のが現実。この時期になると「重要な人物」か「発言した」方がよいと計算したうえでの言及であろう。

 二階発言により、いろいろ賛否の声が聞こえてくるだろう。そのことにより「解散時期」さえも大きな声で言える空気が出てくるだろう。様々な反応を計算しながら老練な対応として「オリンピック開催」について言及したと受け止める。

 菅政権の土台がぐらつき始めたともいるるだろう。野党に政権交代の意欲と決意があるのか問われる。