集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

高齢者の”いのち”を守るためにも

 人に会うと「暑いですね!」があいさつ代わりの日々が続いている。ほんとうに暑い毎日である。

 コロナ感染者も相変わらず多数発生している。それに比べても熱中症の患者数は一時的な話題に終わっていないだろうかと心配になった。

 熱中症についての報道で気になることがあった。8月24日までの東京の統計のようであるが、熱中症の死者数が170人と過去最多を記録した。年間を通じると2010年が210人、2019年は135人だったという。しかも170人のうち161人は屋内で亡くなられた。また140人余はエアコンを使っていなかったか設置していなかったそうである。

 発表内容を正確に伝えているのだろうと思うのだが、なぜエアコンを使っていなかったのか続報がないことが心配になった。暑いために外出せず部屋で過ごしていた。エアコンは身体の調子を崩すので停止していた。もともとエアコンを設置していなかった。そうした理由だろうと推測する。そうしたなかに「生活費の節約志向」があったのではないかと思う。そうした踏み込んだ続報を期待したいものである。

 残念ながら、亡くなられた方のプライバシーにかかわるということでお役所は明らかにしないことがある。プライバシーを守ることは大事だが、高齢者の生活模様を深く理解するためにも実状をデータ化することを求めたい高齢者のいのちを守るための一助になるかもしれないのだから。