集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

「オリンピックなんかやめちまえ!」大丈夫ですか?

 しばらくぶりに駅前で夕刊紙「1日付」を買った。特別に読みたい見出しが目についたわけでもないのだが、空き時間にコーヒーを飲みながらゆっくり読めるのが良い。何しろコロナ感染が日常会話の中心に座っているこの頃である。だから夕刊紙の見出しは過激になっている。

 そんななかで気になったのが「オリンピックなんかやめちまえ!」の声~の見出し。記事の内容は、コロナ感染拡大の中バッハ会長が来日して確認したようである「2021年の開催」について、コロナ対策費がどれだけかかるかわからない。つまり簡素化開催と言いながら相当な経費負担になるだろう。国と東京、東京都と組織委員会との関係などを含めて開催を危ぶむ声もあるらしい。

 それがオリンピック関係者の声として紹介された「やめちまえ!」である。確かに圧倒的多数が「オリンピック開催」推進派ではない国民世論のようである。なかには「コロナ感染の行方を見極めながら判断しよう」といった声もあり、「開催」をめぐる直接的な賛否は抑制されているようだ。そうしたなかで「やめちまえ!」はちょっと勇気のいる過激表現ではないかと思った次第。

 当の老人は、選手や関係者の「開催してほしい」の気持ちは理解するものの、コロナ感染の世界の現状を考えると、今から「開催推進」というだけでなく、「撤退」方針を示してあげるのも良策だと思うのである。万全な体制で臨むのが競技者の夢でもあると思います。勇気をもって2021年「開催中止」の判断を示す時はいまのうちでしょう。いかがでしょうか。