集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

敬老の日は「軽老」になっちまった

 昔は敬老の日といえば「9月15日」祝日と決まっていたが、いつからか無理やり連休を作るためにことしのカレンダーでは約1週間遅れの「21日」になってしまった。しかも、コロナウイルスの感染拡大もあって地域ごとに行われていた「敬老会」はなくなってしまったようである。お彼岸と「敬老の日」が重なり、さらに「コロナ禍」が重なってしまって、なんとなく「軽老」が現実になってきたような気がする。

 マスコミは、65歳以上の高齢者の割合など(総務省まとめ)を報じている。

 ▽65歳以上の高齢者の数は3,617万人(全人口の28・7%)。

         うち男性は1,573万人(全男性の25・7%) 

           女性は2,044万人(全女性の31・6%)    

 ▽総人口に占める割合は、28・7%(前年比0・3ポイント増)で国別で世界1。

  第2位はイタリア   23・3% 

  第3位はポルトガル  22・8% 

  第4位はフィンランド 22・6%

 ▽高齢者就業者数は、過去最多の892万人(就業者全体の13・3%=過去最多)

     うち卸売業・小売業  126万人  

       農業・林業    108万人  

       サービス業    103万人

       その他 

  ▽自営業や会社役員を除く503万人のうち77・3%(389万人)は非正規雇

   用が特徴でした。 

  **統計を見ながら。働ける身体条件の高齢者が増えているのだろうと思う一方で「働かざるを得ない」高齢者も増えているのだろうと思いました。そこには「自助」ではなく社会保障の充実こそが求められると思うのです。 

 「軽老の日」にならないよう祈ります。