集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

消費税10%の衝撃とさまざまなデータ

 「消費税10%」の衝撃が走っているといった感が強い。

 知人が持ち込んだデータによると、消費税が導入された1989年から今年までの消費税額は397兆円だという。一方法人3税の減収累計は298兆円、所得税・住民税の減収累計は275兆円。二つ合わせた減収は573兆円。この穴埋めに消費税が使われたともいえる。 

 所得税は、1988年最高60%だったのが現在は45%という。住民税は1988年が16%でしたが、現在は所得とは関係なく10%である。

 低年金で生活が苦しい高齢者がパートに出ると就業人口が増えたといわれる。若い人でも非正規であっても仕事を求めざるを得ない。つまり「働く貧困層」が温存、堆積されるのがいまの社会。ますます格差は広がる一方である。そのことに目を向けない為政者の姿勢が問われている。

 消費税が5%になった1997年から2017年の間に先進国のGDPはアメリカが227%、フランス178%、ドイツ166%と伸びている。わが国は110%と見劣りする。20年間で10%の伸びというのはほとんど経済成長がなかったに等しいのではないだろうか。

 ほかのデータもあるが、消費税増税は、人々の生活を豊かにすることではなく格差を広げる役割を果たし経済成長さえも阻害しているといえそうだ。

 「消費税は廃止」に同調する。そうでしょう。