集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

孫を援助する後期高齢者と消費税

 先日のこと見知らぬおばさん(おばあちゃん)と、秋からの「消費税10%」に関して意見交換する機会に恵まれました。彼女は、後期高齢者で近年夫が亡くなったために年金収入が少なくなった模様である。

 消費税は上げなくて済むなら上げないでほしい。でも国の借金のことを言われると、孫子の代まで先送りすることはできないと思うの。だから仕方がないのかなあ。

 私は先行き短いから何とかなるとしても、若い人たちは本当に大変なんですよ。息子は零細企業に務めているので世間並みの収入などは無理ですよ。ボーナスなんか大企業のように出るわけないでしょ。だから大学生の孫がいるけど就職するまでは私が援助しなくてはいけないのよ。そのために美容院にはこのところ行ってないし、倹約できるものは一生懸命切り詰めて孫のために仕送りを続けているわけ。でないと息子の家庭が成り立たないわけね。

 消費税を上げることについて、最近「子どもたちの教育のために使う」というようになったけど、本当にそのように使ってくれるなら10%も仕方ないかなと思うの。ほんとうに若い人たちはいま大変なのよ。

 あんたが言うように「国の言う通り」に使われるかという心配はあるよね。それとこのところ物の値段があれもこれも上がり始めたよね。まだまだ上がっていくんだろうかね。スーパーへ行っても随分と値段を気にするようになったよ。

 当座のことを考えると「上げないで済むなら上げないで欲しいよね」。

 

 当方は生活実感から「10%」はやめてほしいこと。10%にしなくても対応してゆけるとの考えも示されていることなどを話しました。

 おばさんのように、孫のことを心配して息子(娘)家族を援助する高齢者が増えていることも知りました。為政者の「財政再建」という名目による「借金の付けを孫子の世代まで先送りしてはならない」との殺し文句が国民に重くのしかかっていることも知らされました。

 今からでも「消費税10%」は食い止められる~との意思に従おう。