集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

ドーナッツの経済学?

 世界の経済をドーナツで考えるという話題がテレビで紹介された。その内容をじっくり観たわけではないのでほとんど忘れていた。それだろうと思われることを朝日新聞が10月13日付で取り上げていた。タイトルは「21世紀のための経済学」。ケイト・ラワースという経済学者へのインタビュー記事である。 

 丸いドーナッツに世界経済を収めて21世紀を考えるということのようである。大事な点は「経済成長」を基本とした今後の生活のあり方を是認するかどうかにありそうだ。つまり「経済成長」がゼロとかマイナスの中でも世界の人々が「生きてゆく」経済学が求められているというわけだ。素人ながら「なるほど。なるほど」とうなづきながら読み返した。

 記事では「作って使って捨てる」という生産・消費構造を作り直すこと。そのうえで「富を分配」する仕組みを変えることだそうである。「富の分配」では、地価税とか土地の共同利用を提案している。またグローバル企業(経済活動)への課税強化なども提案している。 

 指導者が「立派な人」なら、社員とか国民が「幸せ」になれるという経済の仕組みでないことは明らかでしょう。地球上の諸問題をリンゴにたとえようがドーナッツにたとえようが「貧困と格差」は容易に解消されないのが現実。右肩上がりの「経済成長」依存ではない経済の仕組みを提案模索、試行することに期待しています。

 老人は、あらゆる面で「もったいない」の気持ちをもっともっと広げてほしいと思うものです。