有名企業の不正事件などの背景にあるものは~
大企業をめぐる気になる話題が続いている。ごく最近では神戸製鋼所や日産自動車の不正事件である。ほかにも東芝やシャープ、エアパックのタカタ、または過払い金テレビコマーシャルで知られる弁護士事務所など挙げられる。いわゆるブラック企業的な問題ではNHK、電通、ヤマト運輸なども挙げられる。
こんなおり朝日新聞10月24日付「波聞風問」で編集委員の多賀谷氏が「続く企業不正」を取り上げている。タイミングを得た解説記事(?)だと思い読み進んだのだが、当方の理解不足だとは思うのだが上手にはぐらかされた感じであった。のっけから「不正の全体像、原因の究明はこれからだ」というのだから「解説」と期待したのは誤りである。当方の期待は「どうして、有名企業の不正または類似する事件が続くのか」ということである。
一般的に”法令順守”はすべての企業や事業所で守るべきことだと認識しているが、そのことが企業幹部の間でないがしろになっていることが明らかである。それが企業風土として広がっていくとどこかでほころびがあらわになってしまう。そうした結果ではなかったのだろうか。
そうした背景に、企業間競争とか収益第一、利潤第一、株主優先の企業などの考え方が貫いていたのではと思うのである。まさに”資本”そのものが企業を支配し顧客や社員とその家族は二の次三の次になってしまっていたのではないだろうか。
そんな切込みを編集委員の方の記事として期待している。