エンゲル係数と生活感覚
エンゲル係数は「一般に低いほど生活水準が高いとされる」(総務省サイト)という。それが最近いろいろ話題だそうである。朝日新聞18日付の記事で感じたことをメモしました。
わが国のエンゲル係数は、2005年22・9%を底にして、その後上昇したという。2016年は25・8%、昨年は25・7%と0・1ポイント下落した。つまりこの10年間ほど生活水準は苦しくなってきていることの証ではないか。エンゲル係数の上昇はそれとして安倍首相などは「アベノミクスによる雇用改善を」強調しているらしい。そこで「エンゲル係数」はどうなっているんだということに。
専門家は「一定の尺度になるが、エンゲル(提唱者)の時代ほどの役割はない」と説明している。同時に「格差が若干拡大し、水準が『低下した』と感じる人が増えている」とも解説しる。
一方森永卓郎氏は、エンゲル係数は「普遍的な法則」との考えのもとに、所得階層別に見ると「低所得者ほど高い傾向ははっきり出ており、最近10年間で高所得層との差は広がっている。この5年間で実質賃金は約4%も落ちている」と指摘する。
専門家2人ともエンゲル係数の上昇は、一言でいう”生活水準”というよりも所得階層間の「格差」を広げ”低下した”と感じる人たちを増やしていると見ているようである。それが現実のようですね。10年間も積み重ねられた”鬱屈感”を晴らす方法を教えてほしいものである。ほんとに。