集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

それでも、消費税10%は反対だ

 秋から消費税を10%に引き上げるために政府は、低年金者へ年6万円を給付すると言っているらしい。月額5000円になる勘定である。低年金とはいくらなのかわからないが(生活保護者は除くらしい)、給付援助するよりも「10%」を断念した方がマシだと思う。

 新聞によると、高齢層の就業者数が増えているらしい。政府の偉い人は「1億総活躍社会」が後押ししていると”自賛”しているらしい。ところが中身を見ると「生活が苦しく働かざるを得ない」人がほとんどであるらしい。定年制を延長したから「高齢就労者」が増えたのとは意味が違うようである。

 当方のパート先は、もともと高齢者職場だが65歳以上の男女がほとんどである。年金を受給しているかどうかは別だが「年金対象者」であることは間違いない。なかには「遊んでいてもしょうがないから」といって「パート」仕事を楽しんでいる人もいるかもしれない。しかし、日常会話から「生活の足しに働いている」ことが伺えるのがほとんどである。それが実態だと思う。

 高齢者就労といっても健康状態が伴うかどうかが心配だ。高齢者の仲間になると年々身体的衰えを感じるようになる。まだ若いと思う一方で「80歳が限界」とため息をつくことが多い。そこで66~70歳、71~75歳、76~80歳といった具合に「高齢者就労」の集団を取材してみてほしいものだ。どのような仕事があるのか。就労の背景には何があるか。消費税10%への感情。年6万円給付への感情。高齢者の「老後」これからがより具体的に見えてくるような気がする。