集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

政府の「処遇」を気遣う連合の姿勢に唖然

 「残業代ゼロ」をめぐって労働組合「連合」はぎくしゃくしていたが、27日の会合でこれまでの”容認”を正式に撤回した模様である。この容認撤回は、連合傘下の労働者だけでなく全国の労働者や家族にとってとりあえずの朗報である。今後は、連合がしっかりと労働者の意向を反映した活動を貫くかどうかを見極めてゆくことが大事な大事な日々になるだろう。

 この話題を伝える新聞で実に気になるコメントに出会った。コメントは、異例の容認撤回に関してある産別の幹部が話したものである。それは次の表現である。

 「政権から冷遇されることもあり得る中で、なかなかできることではない」と、今回の決断の重みを強調した。  

 記事から、連合本部のトップはかなり厳しい決断を選択しただろうことを読み取ることができる。

 しかし見逃してほしくない点がある。連合トップは「政権から冷遇される」ことを選んだということである。つまり、普段は「政権からどのように遇されるかを気遣いながら活動」していることを裏返し的に証明したからである。連合傘下の産別幹部のコメントだけに現実をついていると唖然とした。

 連合本部のトップは、政府の顔を伺いながら運動方針を練り上げているということでしょう。全国に散在し組合費を支払っている労働者の仕事や生活よりも「政府からどのように遇される」かを念頭に置いた日常活動のすがたが、たまたま産別幹部によって明らかにされたと思う。

 全国の労働者の皆さん、労働組合産別幹部、中央幹部の仕事ぶりをきっちりと見極めてみましょう。立ち上がろう全国の労働者のみなさん。