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集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

たゆまざる前進を~1961年の決意

 縫製工場に就職してから高校課程の通信教育を続け、月に1~2回スクーリングにも参加して学習していた。受講生仲間の文学部に加わりサークル活動にも顔を出した。その文集が残っているが私の作品はない。つまり文学部への加入は創作活動に関心を持ったためではなくほかに参加できそうなサークルがなかったからである。同世代で向上心に満ちた仲間たちから刺激を受けることがその頃の気持ちにあっていた。そんな中1960年夏には受講生による「友の会」の旅行会に加わり香取神社鹿島神宮などを回った。たのしい想い出ではあるがその後あの地域へ行ったことがないのが残念である。それより以前文学部の仲間たちとは多摩川や多摩湖などへ出かけた。多摩川では3人でボートへ乗ったが漕ぎ手がミスして転覆させたことがあった。大きな事故にはならずに安堵した。

 集団就職5年目、1961年元旦のメモを見ると「昨年はつまづきまたつまづき良き1年が送れなかった事を思い浮かべながら、本年こそ牛のごとしたゆまざる前進を続け、良き1年を勝ち得たい」と決意を記している。