集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

内部留保課税実現してほしい

 コロナの感染拡大で「非常事態宣言」が発令された。国や自治体が全国民、全住民に活動の自粛を要請した。自粛による経済活動の停滞が予測され、「自粛要請と補償は一体」でとの要望が一斉に広がり、国も自治体もそれなりに受け入れざるを得なかった。

 その保障の財源は国の場合は国債の発行で賄われる。これも異論のないところだろう。この借金を誰がどのようにして精算するかとなると様々な考えが行き交うのは当然のこと。単純に考えると長期にわたる国民負担の増加である。いまでさえ消費税減税の要望が強いのに、消費税率の引き上げが話題になることもあろう。または公共分野の合理化や削減なども浮上するだろう。このことが心配のタネである。 

 17日付の朝日新聞・金融情報蘭に「経済気象台」が掲載された。筆者は、この7年間に企業の内部留保が463兆円(うち大企業分234兆円)に膨らんだと指摘し、コロナ禍のいまこそ「内部留保税」を検討すべきだと提起している。この種の特別目的税はかつての大蔵省が導入した経験があるらしい。このコロナ禍で住民・国民に負担を背負わすのでなく退蔵されているともいえる「内部留保」の効果的活用を期待したい。

 どうも「内部留保」といっても使い道に制約があるらしい。例えば雇用確保のために取り崩せないとか市場開拓・需要促進に使えないとか。コロナで困惑しているのは、仕事を失った労働者でありお客が来ずに閑散としている商店街のお店である。大企業の内部留保の10%を使っても23兆円は生み出せる勘定になる。いまこそ「退蔵金」の有効活用を実現してほしいものである。

 税務・経理については全くのド素人だが、税の国民負担には全力をもって抵抗する。