集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

緊急事態宣言~出される

 きょう7日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ狙いで緊急事態宣言が東京都、大阪府のほか神奈川、埼玉、千葉、兵庫、福岡の5県に出された。期間はゴールデンウイークが終わる5月6日水曜日までの1ヵ月間の予定。なぜか感染者が比較的多い北海道、愛知、京都は対象から外れている。

 ポイントは外出の自粛、居酒屋やカラオケ店の営業自粛などだろう。郵便局や金融機関、運送業、鉄道交通機関、食料品・生活雑貨の大型店などの営業はほぼ通常通りというから極端に生活が困難になるとは思えない。

 但し、宣言に従い休業する商店が出た場合に働いている人たちの給与収入が保証されるかどうかが大きな問題である。知人のタクシードライバーは「お客が少なくなったので雇用保険で凌いでほしいといわれた」とこぼしていた。また5月には大型バスを利用した観劇会の予定があったが「中止」の連絡がファックスで届いた。するとバス会社の運行予定もなくなるだろうから営業が苦しくなる。あるおじさんは「息子がフリーランスで生活しているが、まったく仕事がなくなったらしく、戻ってくるという。受け入れるゆとりなどないのだが~」とため息をついていた。そんな事例がどんどん増えそうである。もちろん、学校や塾、保育関連も深刻だろう。

 ということは、家計収入がどれだけ減るか、それをどれだけ補償できるか。商店や企業についても減収補償や売上補償などが十分に行われることが要点のような気がする。しかもスピード感をもって対応してほしいものである。

 未知の脅威でもある「新型コロナウイルス」との戦いは世界中の人々が見守っているのだから「自粛も止む無し」ではあるが、家計の破綻、経済活動の縮減に直結しないように政策的手立てを求めたいものである。