集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

国民総生産前期比1・6%減の衝撃

 マスコミはいっせいに、昨年10月~12月の国内総生産(GDP)速報値がその前の3ヵ月に比べて1・6%減となったことを大きく伝えた。大きな扱いとなったのは、消費税が10%に引き上げられた直後であることのほか大方の予想をも上回る減少であったためのようである。前期比1・6%減は5期ぶりのマイナスであるほか年率換算すると6・3%減になるために衝撃が広がっている。

 大きな要因は、個人消費が2・9%減となったこと。消費税が10月に10%に引き上げられたうえ暖冬や豪雨災害などが消費を弱めたと見られる。増税に伴い節約消費が予想されるために食料品は8%に据えおくほかポイント還元などの対策が打たれた。そのために増税前駆け込み反動は和らいだと判断するのか、それともこの大きな落ち込みはこれからの経済に重くのしかかるととらえるかわかれそうである。

 実質成長率を見ると、今回の増税前駆け込み需要は0・5%増(前回=14年1~3月期=は4・1%増)、増税後の反動減は今回6・3%減(前回は7・4%減)。

 大問題の「コロナウイルス」が、これからどれだけ広がり世界の経済に影響するか予測は難しいのだろうが、マイナス面に作用することは間違いなさそうである。オリンピックへの影響も懸念されるから、正確な判断材料を身近に整えたいものである。