集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

さよなら、寅さん~感激でした

 思ったより早く「寅さん」に出会いました。公開中の男はつらいよの50作目を鑑賞することができました。懐かしさに 初めから涙が止まりません。年のせいだろうと言い聞かせながら鑑賞しました。

 さくらと博の息子・満男が夢を見てひとりごとを発する、そんなシーンから始まった。成長した満男には高校生の女の子がいる。満男の夢は、高校生時代の初恋の人・泉を想い出してのことだった。その2人の別れと出会いを中心に、当時のフィルムと重ねるようにいまの現役俳優が名演技を見せてくれました。

 満男はいまは小説家で出版社に薦められてサイン会を催すほど。泉は国連機関に務めるパリパリのキャリアウーマン。もちろん外国住まいで家族と生活ている。そんな二人がサイン会で出合う。2人がコーヒー店に出かけると奄美大島で出合ったことがあるいまのリリーが登場する。泉の来日にはある事情もあった。それは不仲の両親との出会いである。年老いた母(夏木マリ)や父が登場する。もちろん、年輪を重ねたさくらや博が登場する。ほかにも当時登場した役者たちが現在の姿を見せてくれたと思うが、当方はそれほど詳しくはない。

 当時の映画のシーンで観た覚えのある印刷工場の風景は格別懐かしさを感じました。

 この映画男はつらいよを49作そして50作まで作り上げた監督は実に偉い人だと感心する。多分この間描かれた「寅さん」の生き方にほとんどの人は感動を覚えたと思う。そんな作品を作り続ける発想の豊かさや情熱を薬にして飲みたいと思う。