野蚕の成虫は蝶ではない
野蚕・ワイルドシルクとして知られる天蚕・テンサンを飼育する場合、専門家から卵を分けてもらうことが多いようです。ある会合で聞いた話ですが、ヤママユガ(テンサンの成虫)は夜になると照明灯に集まってくるので、それを捕まえて増やしていくということでした。自然の森に生息しているのだからそれが一番だろうと納得しました。
そこで、「蛾は飛ばない」と聞いていたが、そうでもないんだ~と考え込んだ。さらに「蛾」と「蝶」との違いは何なんだろうと、他愛もない謎解きが始まった。
チョウ(蝶)もガ(蛾)も「鱗翅目」に分類されるという。イメージとして「蝶」はきれいとか美しい。一方の「蛾」は汚いとか嫌だと毛嫌いされる。
静止するとき、蝶は翅を閉じる。蛾は翅を広げたままである。
触覚は、蝶は棒状だが、蛾は櫛のような形である。
胴体は、蝶は細いが、蛾は太めである。
活動は、蝶は昼間活発に活動する。蛾は夜間に活動することが多い。
以上のような違いがあるようだが、明確な違いを見出すのは難しいようである。
確かに蛾の仲間であるが「オオミズアオ」の成虫を街中で見つけた時は、こんな美しいチョウチョがどうしたのだろう~と思ったほどである。ほかにもっと美しい「蛾の仲間」がたくさんいるらしい。
チョウとガの違いを考えるのも楽しいものですね。