集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

南北統一に期待を持って

 マスコミは一斉に朝鮮の南北首脳会談を大きく報じている。4月27日、いわゆる国境のそばの韓国・板門店の「平和の家」で韓国大統領と北朝鮮委員長の首脳会談が行われ、「板門店宣言」に署名したというもの。

 宣言の内容で注目されるのは朝鮮半島の非核化」が盛り込まれていることであり、南北分断の「休戦協定」「平和協定」に変えようということが折り込まれていることである。この目標が実現すれば、時間を経て核のない朝鮮半島が統一される見通しが出てくるということでしょうから、歴史的な大きな変化だろう。その実現を期待したいものである。 

 38度線を挟んで攻防が続く朝鮮戦争については、毎日郵便配達で届く新聞で矢印の変化を見ていた。多分まだ小学生の頃だったと思う。その後集団就職を経て夜間大学に進むと北朝鮮の躍進が話題であった。しばらくすると日韓条約が結ばれることになりその反対運動に参加することになった。そんな変遷をたどりながらも朝鮮半島の問題と民族の統一については関心を持って見つめていた。

 今回の宣言には”具体性がない”といった批評もあるが、宣言を現実化させるのは国際世論ではないだろうかと思う。目標に向かって一歩でも前に進めることを願っています。歴史の転換点になることを期待します。