集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

大型スーパーの24時間営業に反対したころ

 最近の話題の一つに「元旦休業」があります。昔はごく当たり前であった3ヶ日は休みという習慣が崩れ「元旦から営業」が当たり前に見えていたが、最近になって一部の業種で「元旦休業」を宣言する店が増えているらしい。大歓迎したいと思う。

 似たようなことで、25年ほど前(?)のことと思うのだが、大型スーパーの24時間営業が大きな話題になったことがある。さすが今では24時間営業を継続している大型スーパーは少ないように思う。これも不確かである。

 その昔を想い出したのは、「24時間営業は弊害があるが良いことはないだろう」との個人的意見を新聞が取り上げたことである。当時大型スーパーにテナント出店していた有力企業が、当方の記事を読んだらしく、どこで調べたのかわざわざ使いを出してあいさつに見えたことがあった。こちらは仰天びっくりしました。

 当方は、24時間営業は設備維持費や人件費など考えると採算が合うかどうかわからない。従業員を拘束することにも様々な問題が生じるだろう。電車にも終電時間や始発時間があるのだから社会的にも不都合である。先駆者のアメリカでさえ「7時開店・11時閉店」で成長してきたコンビニ店があるほどである。そんなわかったようなわからない理屈を並べて24時間営業に反対する意見表明したように思う。

 有力企業のトップは、社員採用など職域環境などを重く見ていたように思う。つまり深夜勤務が半ば強制されるために配置が困難になり採用さえ難しくなる。テナント企業としても採算を考えなければならないのに維持費が負担になるなど24時間営業に反対しているようであった。

 それでも大型店は24時間営業に踏み切ったのだった。テナント企業も従わざるを得なかったようである。

 その後の経過は詳しく知らないが、テナントの店内営業時間が短縮されたり、大型店自体24時間営業を中止したりとかなり現実的になったように思う。

 一部の人たちの「便利」さに応えるために「24時間営業」や「年中無休」を押し広げない商売の仕方を創造した方が時代に合っているような気がするのだがどうでしょうか。つまり、成長戦略の中で”何を最重視するか”といった問題のような気がするのだが~。