集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

選挙権とこんどの都知事選

 先の参議院選挙で18歳から投票することができるように選挙制度が改められた。政治参加とか責任などの面から大きな前進と思う。

 ところで当方の場合は、もちろん選挙権は20歳からであるが、そのころ選挙権を行使する選挙があったかどうか記憶が定かでない。記憶にあるのは印刷工場に住み込んでいる22~23歳のころ、何かの選挙で近くの投票所に「入場券がないけど投票したい」と足を運んだことである。申し出について担当者は「この地域に住民登録を移していないのではないか」と説明してくれた。確かにそのような手続きをした記憶がないので投票入場券が届かなかったのだろうと納得し、その後住民票を現住所に移す手続きを行ったのである。その後はあらゆる選挙で棄権したことがない。

 そのころは東京都民であったが、実際の選挙で区議選、都議選、知事選などで投票した記憶は薄れてしまった。しばらくして都民としての選挙権を失ったために都知事を選ぶ選挙権行使はできなくなった。

 14日から始まった東京都知事選を見ていると何か割り切れない。イシハラ、イノセ、マスゾエと続いたがどれも”いい加減”過ぎる。こんどの顔ぶれを見ると①マスダか②トリゴエだろう。実績からマスダに分がありそうだ。一方のトリゴエだが、弁護士を降ろしてまで野党共闘を実現した取り組みを評価するものの、人気頼みと76歳の年齢が”都政刷新”と直接結びつかないだろう心配が残る。弁護士を降ろしてまでトリゴエでなければならなかった背景がもれてくると「にんき」が薄れてくるのではないだろうか。

 都知事を選ぶ権利のない集団就職世代のたわごとかもしれない。だがトリゴエさんの奮闘に期待しています。