集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

2000万円問題を流行語に終わらせるな

 世相を映す流行語を想い出しながらの”愚痴”です。

 最近は何といっても「2000万円」である。高齢者のパート職場でも”笑い話”として話題になる。おそらく「そんなことできるわけないだろう。何言ってんだろう」といった意味を含んでの話題である。何しろ「いまの生活費の足しに」と考えてパート仕事をしているのが現実だからである。

 中高年の「引きこもり」も大きな話題である。かつて「パラサイト」という言葉がよく使われることがあった。どこか共通するような気もするがどうだろうか。関連してかつての就職「超氷河期」も話題となっている。それらに関連してさらに社会保障費」の負担についても話題が広がっているようだ。 

 じつは、我が家の子どもは40代に入った。どうも「氷河期」世代らしい。本人の不安も大変のようであるが当方の「心配や不安」も並大抵ではないと思っている。 

 22日のテレビニュースで、政府が「向こう3年間で中年の正社員雇用を30万人増やす」を骨太の方針に掲げたと報じていた。それにコメンテイターは「実現可能な数値であり、1桁多くしてもおかしくない」といった意見を述べていたように思う。正社員となれば社会保険料負担がかかってくる。しかしそれは後々に「財政負担」を軽くし本人の「生活負担」の支えになることは間違いないだろう。もちろん年金制度の改革充実が必要であることは間違いない。

 同時に、後期高齢者の就労と最低賃金との関係で言えば、現状は「いまの年金で生活できないからパートで働いている」わけだから、最低賃金の引き上げで緩衝地帯を作りながら中年の正規労働を増やしていかないと「サンケイ職場」は後期高齢者だけになってしまう。

 社会保険料負担を伴う正規雇用制度の抜本的改善が待ったなしである。