集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

映画「億男」を楽しみながら

 しばらくぶりに映画億男」(おくおとこ)を楽しく観ました。

 主人公は、小学低学年の女の子の父親。兄の残した借金返済のためにダブルワークで働いているために別居・単身生活している。あるとき別居中の娘と買い物をしていると見知らぬおばあさんから抽選券をもらうと宝くじが当たり、その宝くじで3億円を手にする。これで借金を返済し妻や子供と一緒に生活することができると描いていた。しかし見たこともない大金のために使い途を億万長者の親友に相談したのだが、酔いつぶれているうちに親友に大金を持ち逃げされてしまう。

 それからが映画が主張したいことのようである。親友の行方を探しながらいろんな人に出会い「お金の本当の価値」を学ぶことになる。結局主人公は、離婚せざるを得ないわけだが、その後に親友が3億円を持って現れる。そのお金で、娘が欲しがっていた自転車をそっとプレゼントした。ここで映画はエンドである。 

 先に朝日新聞が「お金で幸せがかえますか」みたいなインタビュー記事を掲載していたが「家族の幸せ」など、金銭で買えるものでないことはわかりきった話。簡単に言えばそういうことになるだろうが、人生のストーリーも映画のストーリーもさまざまであり、時間の経過によって「理解は深まる」ということでしょうか。 

 主人公が、親友の行方を捜しながら出会う人たちは実にユニークな人ばかり。お金儲けのうまい人(詐欺まがいともいえるような)が登場したり、女性をお金で支配できると思い込んでいる金持ちの男(女性を投機または物とみなす)など。

 わが人生でも似たような方がいました。会員を募って物を売る会員販売ビジネスの創始者(今ではネット通販など珍しくないけど)とか、やり手で美人秘書が”売り”の評論家などに出会いました。実に金回りはよいように見受けられました。映画を見ながら昔々のことがふとよみがえりました。

 宝くじが当たるように年末には「ジャンボくじ」でも買ってみようかなあ~

 本当に当たったら人生終わりかもしれない。