集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

井戸端会議で生活困窮者の話題

 知人との井戸端会議で「生活困窮者と消費」が話題になりました。当方も「貧困層」に近い生活のため知人の話には教えられることが多かった。

 知人の説明は大方次のような内容だった。

 俺は生活保護受給者とも付き合っているけど、彼らはいま本当に困っているよ。

 いまの世の中は金持ち、富裕層だけが資産を増やせるけど、生活保護を受けている人などは減収に追い込まれて、それこそ「明日どうするか」で悩んでいる。なかには「きょうの飯をどうするか」思い悩んでいるんだ。

 そのうえで生活保護の経費を減らすというのは「真逆」の政策だよ。

 考えてみろよ、困窮者世帯に月1万円づつ援助したとすると、貯蓄などできる状態じゃないんだからそれはみんな食費などの消費に回る。それは間違いない。逆に資産がいっぱいある世帯に補助したら全然消費に回ることはないんだよ。わかるだろう。だから困窮者世帯に補助することは、それが全部消費に回るから国の消費経済が大きくなるわけよ。税金の無駄遣いではなくすべてが消費力を高め、回って商店の活力にもなるわけよ。

 生活困窮世帯の補助を無駄扱いする政府の政策は自国経済の首を絞めているようなもんだよ。わかるだろう。

 ざっとこんな調子であった。

 なかでも子育て中のシングル族は最も悲惨だという話であった。

 生活困窮者への援助や補助費が、貯蓄ではなくすべて消費に回るとの説明は理解しやすかった。富裕層の優遇措置を実行するよりも経済循環に役立つだろうと納得した次第。