集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

資本主義はこれで良いのか~企業トップの観方

 朝日新聞12月17日付に「平成経済ーグローバル化と危機」という記事が掲載されている。紙面で企業トップなど3人がインタビューに答えている。関心を持ったのは「資本主義観が変化 分配により力を」との見出しである。話をしているのは宮内義彦氏(オリックスのトップ)。

 私の理解では、昭和の時代では「経済成長」が基本であったが、平成時代では「成長を望まない」人が増えているそうだ。そのために革新的な製品やサービスが少なくなっているという。同時に”会社は誰のものか”の見方も変わってきたらしい。

 宮内氏は「経営者は株主に奉仕する」のが原則との考えで指導してきた。だがこの5年ほどで「そういう資本主義でいいのか」と変わってきたそうだ。そこで「会社は人、モノ、カネをうまく使って経営する。だが人はモノやカネとは違う。最大限の配慮が必要だ」という。そして「次の時代は、より分配に力を入れ」よと答えている。  

 株主配当も分配の仕組みだろうから、そちらの分配ではなく、氏が説明するように「経済活動は人に奉仕するために存在する」に従い”社会福祉的な分配”に重点を移してほしいものである。大企業が内部留保を増やすだけが経済活動の手本ではないと感じました。