集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

朝日「検証民進分裂」が教えてくれる

 朝日新聞が19日付から「検証民進分裂」を3回にわたって掲載した。総選挙前後の「希望」と「民進」の模様がある程度理解できることが”面白い”と感じた。

 連載で、前原がずっと以前から「民進」を解党したいと考えていたことが理解できた。それに枝野がある程度同調していたことも明らかとなっている。もちろん連合の役割も大きい。

 今回は”解散”が急展開(これは自民の狙いであった)したために「希望」と「民進」があたふたとことを急いだことが挙げられる。だが、そうだとしても「民進党」という政党はどういう議決機関を持っており、それに従って運営されているのだろうか疑問に思った。

 つまり、前原を代表に選出した。彼は以前から解党を志向していたのである。その人を代表に据えたのである。その後、都知事のコイケと内々で相談しているのだ。その代表が、どのような場”機関”で「希望」との合流を提案したのか。その提案をどれだけ論議したうえで承認したのだろうか。そうした経過から”民進党の正当性”が伺え知れるのだが、民進党の規約などに照らしての検証はみられない。いわば”その場の流れでことは決まる”式の政党の形態なのだろうか。なかでも、前原の合流提案に対して参加していた議員たちはどのような受け止め方をしたのだろうか、地方組織をどうすればよいのかなどの意識を持ったのだろうか。おそらく選挙は「どの党の看板が有利か」だけが頭の中を駆け巡っていたのかもしれない。情けない事態であったわけである。

 このように見ると、かつての民主党政権のつまづきに続く2度目のつまづきであり、一般庶民の民進党への期待はがた落ちだろうと思う。