集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

なんたってカジノ解禁は許せない

 

 庶民1人1人が選んだ「コッカイギイン」の皆さんのでたらめさは子供たちに説明がつかないひどさだ。いろいろあるが代表は「統合型リゾート整備推進法」(カジノ解禁法が解りやすい)である。

 この法律を成立させるために、与党ほかの「コッカイギイン」らは、終業ベルが鳴るだろう間際に強引にも時間延長を決めた。それでも時間が足りないからと言って再度勝手に時計の長針を都合のよい位置に動かしてしまった。マスコミでは多数決による「カイキノエンチョウ」として当然のことのように伝えられている。

 ポイントは、わが国は長い歴史の中で「賭けごと」を禁止してきたのだが、「パチンコ」と同じような「賭博」行為ができることを「カイキエンチョウ」で決めてしまったことにある。それも多数与党らの「ギイン」によってである。

 偉いといわれる人や識者がなんと言おうが「賭博」は、敗者の財布から掛け金が勝者の財布に移っただけのこと。もちろん主催者の取り分もある。パチンコで半数以上の人がいわゆる「儲け」たなら、店は成り立たないだろう。敗者の懐によりかかった営業が法律で守られている現実の社会の異常さを感じなくてはならない。それを活性化とか成長戦略というのにあきれてしまう。この法律が施行された場合間違いなく誰かが言ったように「不幸な人が増える」ことになる。この法律を喜んでいる「ギイン」に将来を託すことはできない。

 統合型リゾートと言えば響きが良いだけの話し。賭博場であるカジノをリゾートに呼び込まないとリゾート施設自体運営できない。だから狙いは新たな「民間賭博場」を法律で保護しようというものである。提案者は、すぐ賭博場ができるわけではないと言い訳しているらしい。それは「すぐ」ではないにしても、この法律で新たな「民間賭博場」を容認したことは間違いないのだ。2度も会期を延長して成立させた「カジノ解禁法」に賛同した議員名を大書して歴史的大罪者として伝えなくてはならないだろう。

 いわゆる「依存症」対策が、この法律の最大の要のような見方もある。世の中の将来を考えるとき「敗者」や「不幸者」が増えること、または「病人」や「依存症患者」が増えること願う人などいるはずがない。。一部の人は「だから対策を」と強弁するだろうけど「賭博」を保護した以上「依存症」を皆無にすることなど無理である。なかには日本人の入場を禁止すると主張する人もいる。それでは外国人が不幸になるのは許されるのかと聞きましょう。まともな回答などできないだろう。賭博行為を認めないことが「依存症」の数を増やさない最大の決め手である。

 むしろ「コッカイギイン」たちは、現在でさえ「依存症」に悩んでいる人や家族を救うための法律の整備に傾注すべきではないだろうか。それが選ばれた人たちの仕事だろうと思う。