集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

カジノ解禁は許されない

 賭博を合法化する「カジノ解禁法」が12月2日、衆議院の内閣委員会で強引に可決された。これにより衆議院本会議でも可決され、賭博が合法化する道が開かれることになったらしい。

 法律は、賭博会場やホテル、会議場などを含めた統合型リゾートの整備を推進する基本法案と言われる。いろんな説明があろうとも「賭博場」を中心とした宿泊施設と言えるだろう。賭博を中核とした事業で来訪者を増やそうとか雇用者を増やそうなど、そもそもまっとうな事業発想ではない。事業は、物やサービスを創造しその提供により利益を得ることが基本であろう。いやしくも賭け事の敗者から巻き上げた資金により現代経済を活性化しようとする構想が許されるはずがない。許してはならない。

 賭博の合法化について、依存症者数の多さが問題視されている。それは当然だと思うが、だからと言って”依存症対策”がある程度整ったから合法化に問題はないというものではない。問題は”依存症者”ゼロの社会を作り上げることが社会的地位のある人たちまたは為政者の任務だと思う(そうでなくてはならない)。ところが「敗者」を大前提とした賭博で社会が豊かになることを期待する指導者がいることに唖然とする。敗者に「楽しかったでしょう」と声をかけられる”偽善者”を指導者とすることはできない。

 あれこれの対策はこれから検討するので”まずは準備を急がせてくれ”というのは本末転倒である。健全なギャンブルなどあろうはずがない。どこかに悲劇が付いて回る。それが”カジノ”だろう。そんなことに「活性化」をこじつける人を身辺から遠ざけるべきである。

 国会運営を憂うるとともに「カジノ解禁」に断固反対する。