集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

高齢者のパート仕事も忙しい

 パート仕事も忙しい。それはある意味で人材不足ということになるだろうか。

 当方のパート仕事は、午前の4時間が基本だが、他に午後4時間の仕事もある。

 先に求人募集したところ、毎日終日仕事したいという60代の人が応募してきた。休暇者の代行や午後の仕事も担当してもらえるだろうと採用が決まった。当初張り切って作業に取り組んでいたが、周囲から見ると疲れている様子がうかがえたらしい。そのうち心臓関連の調子が悪く”ドクターストップ”がかかったらしい。ついに8月20日をもって退職してしまった。在職1か月ほどであった。本人の意気込みと体調がかみ合っていなかったのだろうと察しる。

 そのあおりが当方に降りかかってきた。当方は午前の4時間仕事が体調管理でも適していると思っている。それでも職場が必要というなら拒否することもなかろうと午後の仕事依頼にも応じることにしている。これまでは多くても月2回程度だったのが、9月の予定はすでに6回も組み込まれている。ありがたいことではあるがいろいろ考えさせられることもある。

 パート仕事の時給が最低賃金程度のために人材が集まらないのだろう。ために体調を無視した人が応募し、適当な面接で採用してしまう。当方としては何よりも定着し経験を積み重ねてほしいと思う。それが仕事仲間15人ほどの願いである。

 付け加えれば、高齢者の「しごと」に関するさまざまな事情が透けて見えるいまの社会をもっと探求しなくてはいけないだろうと思うこの頃である。