集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

山本太郎の「れいわ」に拍手

  先の参院選「れいわ」が2議席を獲得した。当選者は2人とも重度の身体障害者ということである。当方は「れいわ」に投票しなかったが、2人当選に拍手を贈りたい。

 なんといっても、身障者を議員として送り出したことの役割に拍手したい。早速議会は規則を改めるなど受け入れ態勢を整えるらしい。わが国の議会としてまだまだ初歩の取り組みだと思うが、これからは様々な条件の代表が登場することになるでしょうから、それらを当然のこととして受け入れていく道を整えてほしいものと思う。

 「れいわ」の政策のあれこれを知っているわけではないが、「消費税廃止」のインパクトは大きい。当方は秋からの「10%増税」を中止してほしいと願ってきた。特に今回は「増税対策」として様々な方策を考えているらしいが、そのこと自体が消費者の抵抗感を意識したものであること間違いなしである。あれこれ手立てを考えながら10%実施するよりも「消費税廃止」の主張の方がわかりやすい。

 さらに、選挙で代表を送りだすことや気持ちや意見を集約してくれることが理解されたことの役割も大きかったと思う。いわゆる無党派層の掘り起こしにつながったものと思う。今後の「れいわ」の活動を関心を持って見守りたい。

ライン下りと三峰神社のバス旅楽しむ

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 25日、秩父長瀞を巡るバス旅に参加してきました。

 長瀞では初めて「ライン下り」を堪能しました。梅雨明けを前にした穏やかな天気に恵まれさわやかな川下りを堪能しました。前の日は大雨のため水が濁っており”見た目”がよくなかった模様です。きょうは水量良し、天気良しで最高の川下りだったようです。普段の行いがよかったのでしょうか。感謝です。

 その後、三峰神社に行きました。長瀞の天気は青空も眺められる好天でしたが、秩父の山に入っていくと霧が出て来ました。山々を覆う霧の風景は「絶景」と言えるほどの見ごたえ。だんだん神社に近づくと雨が降り出し、参拝時は本降りになりました。雨の中の三峰神社でしたが「三峰神社らしさを楽しめた」とはつらつ気分でした。

 ほかにも見どころが盛り込まれたバス旅でした。感謝いっぱいで帰宅しました。

  

   

  

 

日本野蚕学会大会が開催されます

 日本野蚕学会第25回大会が9月20日~21日、京都工芸繊維大学・嵯峨キャンパスで開催されることになりました。

 20日(金)は、午後1時開会で、総会、一般講演、展示発表が行われます。

 21日(土)は、午前9・30分開会でシンポジュウム「クワコ研究会」が行われる予定。シンポでは①「京都北山やままゆ塾」(斎藤準氏)②貴重な野蚕に関する標本や資料をどうしますか?」(一田昌利氏)が講演します。

 午後1時からは、公開特別講演会として「ショウジョウバエ」に関する研究発表が予定されています。

 なお、20日(金)午後6時から懇親会がホテルビナリオ(嵯峨嵐山駅すぐ隣)で行われます。懇親会費1人6000円(学生4000円)。

 大会参加費は、3000円(学生1000円)。当日受付可。

 多数のご参加をお待ちしています。

 詳しくは、日本野蚕学会ホームページまで。

豊かさをうらやましがらない「層」の保守思考

 とりわけ「高齢者の貧困」に関心を持ちながら”あれやこれや”考えているおり、またしても朝日新聞の記事に目が留まりました。18日付林真理子さんへのインタビュー記事。大きな見出しは「野心も欲望も薄いよ」というもの。

 参院選はゴール寸前。老人は「選挙権を無駄にしてはいけない」というのが信念。そんな気持ちで読んでいると、「いまの若い人たちは貧しくても、豊かさをうらやましがらない」のが特徴だという。そのために社会や政治の仕組みを変革してゆこうといった発想は出てこないだろうというわけだ。いわゆる「選挙」に対する無関心層とでもいうのでしょうか。小難しいことには関わりあいたくないといった気分でもあろうか。

 老人なりに考えると、「貧しいなりにその現状を受け入れながら余計な変化・変動を好まない」といった感じでしょうか。確かに、老人が少年のころ(60年以上も前のことか)山奥での貧困生活から脱出するにはどうすればよいかを考えていたが、「現状のままで致し方ない」と決断すると、あれもこれも”わずらわしさ”に思えてならないだろう。

 そうした「現状安住層」が年齢に関わらず、増えているのでしょうか。それが変革ではなく「保守的勢力」の安定化を支えているのではないだろうか。もう一つトップ見出しの「牛丼をかきこむ覇気ない男性の姿」には表現上の違和感を持つが、現実の姿を現しているようにも思える。夜勤を終えて、牛丼をかきこんで我が家に向かうのか、または牛丼で腹ごしらえしたうえで現場に向かうのか、確かにそうした男性が年齢を問わずに目につくのである。「それがどうした」といわれそうだが、そうした現実を参院選なりいまの政治はどのように受け止めているのだろうか。

 先のアンダークラスの一面だと思うのだが、数年先の大きな課題だと思うのである。

アンダークラスの実情を伝えてほしい

 下層高齢者の現実に関心をもっている。朝日新聞7月17日付は参院選と絡めて「インタビュー現在地」を掲載した。興味深く読みました。願わくば専門家へのインタビューだけでなく「下層高齢者」の実情を報道してもらいたいものである。

 朝日の記事は『新・日本の階級社会』の著者でもある社会学者へのインタビューでまとめたもの。専門家は著作でアンダークラス(下層階級)」が出現したことに注目して、様々な対応を提起している。「アンダークラス」とは、パート主婦を除く「非正規雇用の労働者」。60歳未満の個人年収平均は186万円。こうした人たちが900万人に達するらしい。これだと「労働者」でないものは除外されている模様だ。また60歳過ぎの主にパート労働者などは対象外なのか記事を読みこんでいきたい。

 アンダークラスを「非正規労働者」とすると、これからどんどん高齢化社会に参入してくること間違いない。その人たちの「生活保障」は政治の問題だろう。そのことを朝日の記事は提起しているような気がする。

 だが、非雇用労働者や高齢者の「アンダークラスはさらに膨らむだろうから、その人たちを含めた「生活保障」が大きな課題だと思う。高齢者は年金に頼る生活を余儀なくされるが、低年金で「最低生活」は保障されるのかどうかは「政治」の問題である。

 専門家の鋭い分析提案も大事だが、高齢者を含めた「アンダークラスの実情をリポートすることが読者への優しさと思った次第。

 

 

 

梅雨寒もよう30年前に似る

 畑の野菜の成長が思わしくない。きゅうり、ナス、トマトなど真っ盛りの時期なのにどうも育ちがよくない。仲間に聞くと、この時季にしては、気温が低くお日様も出ていないためらしい。それは確かである。

 気象情報を見ていると、この「梅雨寒は31年ぶり」とか「日照不足は33年ぶり」といった解説に出会った。それほど異常な「梅雨寒」な気候なのかと驚いたり納得したり。

 33年前といえば、1986年(昭和61年)。31年前は1988年(昭和63年)である。この老人は、40代半ばのころである。サラリーマン社会では中堅から少しだけ抜け出したかに見える時期であるが、世の経済環境の波に乗れずに苦悩していたころと思う。

 1986年といえば、バブル景気の始まった年らしい。1988年になると青函トンネル瀬戸大橋が竣工した年である。一方で88年はリクルート事件も発覚している。このバブルの恩恵を受けることがなく企業業績は低迷を続けてしまった。

 そのころ、仕事の関連では「DCブランド」(デザイナー&キャラクター)がもてはやされ、中年世代も「渋カジ」が”かっこいい”と流行を取り入れていた。そんな時期だが、すでに「バブルに取り残され」た人生を歩み始めていたのである。

 なんか「梅雨寒」の野菜の気持ちが理解できそうな”30年前の想い出”である。 

それでも、消費税10%は反対だ

 秋から消費税を10%に引き上げるために政府は、低年金者へ年6万円を給付すると言っているらしい。月額5000円になる勘定である。低年金とはいくらなのかわからないが(生活保護者は除くらしい)、給付援助するよりも「10%」を断念した方がマシだと思う。

 新聞によると、高齢層の就業者数が増えているらしい。政府の偉い人は「1億総活躍社会」が後押ししていると”自賛”しているらしい。ところが中身を見ると「生活が苦しく働かざるを得ない」人がほとんどであるらしい。定年制を延長したから「高齢就労者」が増えたのとは意味が違うようである。

 当方のパート先は、もともと高齢者職場だが65歳以上の男女がほとんどである。年金を受給しているかどうかは別だが「年金対象者」であることは間違いない。なかには「遊んでいてもしょうがないから」といって「パート」仕事を楽しんでいる人もいるかもしれない。しかし、日常会話から「生活の足しに働いている」ことが伺えるのがほとんどである。それが実態だと思う。

 高齢者就労といっても健康状態が伴うかどうかが心配だ。高齢者の仲間になると年々身体的衰えを感じるようになる。まだ若いと思う一方で「80歳が限界」とため息をつくことが多い。そこで66~70歳、71~75歳、76~80歳といった具合に「高齢者就労」の集団を取材してみてほしいものだ。どのような仕事があるのか。就労の背景には何があるか。消費税10%への感情。年6万円給付への感情。高齢者の「老後」これからがより具体的に見えてくるような気がする。