集団就職世代の想い出といま

北東北の奥深い山の集落から15歳の誕生日を迎えたばかりの少年が大都会の町工場に就職した。それから60年ほどが過ぎたいま、さまざまな想い出とこれからを綴る。

昆虫の魅力と野蚕(やさん)と

 いまから25年ほど前だったと思うが、仕事でお付き合いいただいていた先輩から「いま、野蚕(やさん)が面白い」と教えてもらい、少しだけ勉強するようになった。以来、野蚕の研究者団体や野蚕糸を素材にしたビジネス関係者の会合に参加するようになった。現在はほとんど遠ざかっているが「名札」だけは残っている。

 朝日新聞の5月20日付「教育面」(日曜~水曜掲載)で「いま子どもたちは 昆虫love」が掲載された(6月3日付で連載は8回を数える)。第1回目は県立成田西陵高校の昆虫館が取り上げられている。タイトルが「子どもたちは」ですから、連載に登場するのはほとんどが昆虫大好きな高校生や大学生たち。昆虫とは間違いなく”ムシ”のこと。チョウやカイコ、カブトムシ、ハチ、アリ、ゴキブリなどさまざま。こうした”ムシ”のとりこになった少年や少女たちの姿と昆虫の魅力を連載は伝えている。

 とりわけ当方は、カイコと野蚕(やさん)=ワイルドシルクについての連載を興味深く読んだ。わが国特有のヤママユガ=天蚕(てんさん)については、天皇家も飼育しており、美智子皇后が次の皇后に「天蚕飼育を引き継ぐ」といった報道もあり、いろんな面から話題になっている感がした。

 昆虫を主題にした「朝日」の連載に期待しています。

 

5月の散歩は27回

 5月も今日で終わりです。当然明日から6月ですね。時間のスピード感が随分と早く感じられます。

 健康のためと続けている5月の散歩は31日の内27回(日)を数えました。この回数は努力賞ですね。感謝です。今月休んだのは、朝方雨で、夕方にかけて行事が立て込んでいたためである。ほかに気分がすぐれなかったこともありました。

 これから気温が高くなってきますから、朝方とはいえ無理のないように気を付けながら歩きたいと思います。健康のために努力している中で倒れるなんて惨めですよね。

 年齢を考えながら奮闘します。残された時間を健康で過ごすために~。

資本主義の不公平さを考える

 ごく最近のこと政党機関紙赤旗」(5月5日)に「不公平な資本主義に対抗する」とのタイトルを発見して興味深く読みました。バングラデシュで「グラミン銀行」を創設し、のちにノーベル賞を受賞したムハマド・ユヌスのインタビュー記事のようである。

 彼は、地球上の紛争は「資本主義に起因している」と明確である。資本主義の「不平等、不公正が紛争の根底に」あるという。それは「とても人類のためのシステムとは言えない」と主張する。そこからさまざまな取り組みが始まったらしい。

 1つはグラミン銀行」(グラミンは「村の」意味)。ご存知、無担保、低金利、少額融資(マイクロクレジット)の銀行である。これで村の貧しい人たちの仕事を作り貧困からの脱出を実現した。 

 二つ目は、「人類の問題を解決することに尽力する無配当の会社」(ソーシャルビジネス)の立ち上げである。イメージがはっきりしないが「存続に必要な経費以外の利益は求めない。生産手段を人類の課題解決に使う」ということらしい。

 これらは博士の、人間には「利潤を願う”利己心”と社会に尽くしたい”無私の心”の両面がある」との考えにもとづく。そして「ビジネスの世界に”無私の心”は入る余地がな」いと考えられがちだが、限界はあるもののルールを作り事業を推進しているという。

 こうした経験から「現在の資本主義に”対抗する手段”」となっているそうだ。最後に彼は「貧困撲滅とは、貧困者が直面する障害を取り除き、自分たちの問題を自分たちで解決できるように貧困者の創造性を解き放つこと」にほかならないと説く。

 格差を広げている資本主義の不公平さを繕う形になるかもしれないが「マイクロクレジット」のような仕組みで希望を生み出すことは改革へのステップと思う。このような積み重ねの広がりが新時代を切り開くことになるかもしれないと感じた。

エンゲル係数と生活感覚

 エンゲル係数は「一般に低いほど生活水準が高いとされる」(総務省サイト)という。それが最近いろいろ話題だそうである。朝日新聞18日付の記事で感じたことをメモしました。

 わが国のエンゲル係数は、2005年22・9%を底にして、その後上昇したという。2016年は25・8%、昨年は25・7%と0・1ポイント下落した。つまりこの10年間ほど生活水準は苦しくなってきていることの証ではないか。エンゲル係数の上昇はそれとして安倍首相などは「アベノミクスによる雇用改善を」強調しているらしい。そこで「エンゲル係数」はどうなっているんだということに。

 専門家は「一定の尺度になるが、エンゲル(提唱者)の時代ほどの役割はない」と説明している。同時に「格差が若干拡大し、水準が『低下した』と感じる人が増えている」とも解説しる。

 一方森永卓郎氏は、エンゲル係数は「普遍的な法則」との考えのもとに、所得階層別に見ると低所得者ほど高い傾向ははっきり出ており、最近10年間で高所得層との差は広がっている。この5年間で実質賃金は約4%も落ちている」と指摘する。

 専門家2人ともエンゲル係数の上昇は、一言でいう”生活水準”というよりも所得階層間の「格差」を広げ”低下した”と感じる人たちを増やしていると見ているようである。それが現実のようですね。10年間も積み重ねられた”鬱屈感”を晴らす方法を教えてほしいものである。ほんとに。

「金融所得」課税が問題のようです

 朝日新聞17日付コラム「経済気象台」に「税による再分配弱い日本」の見出しの記事が掲載された。見出しに惹かれて読んでみると”なるほど”とうなづかされたしだいです。

 コラムは社外筆者によるものらしい。それでも記事を採用したのは朝日である。

 筆者は、所得格差の是正は「わが国でも喫緊の政策課題」と書き出す。そのうえで格差是正のための再分配機能が他国に比べて弱い」と指摘する。それは「汗水たらして稼ぐ勤労所得」とは異なる「金融所得」いわば不労所得の課税率が一律20%と低いためであるといわれる。

 専門家の指摘通りだとすると、せめて「金融所得」の課税率を見直すことは「喫緊の課題」であり、実現してほしいと思う。金融所得は「いわばお金にお金を稼がせるようなもの」らしい。ということは「汗水して」稼ぐより「お金の稼ぎ」の方が勝るわけだから「格差」は是正されるどころか拡大するだけだろう。それを容認する政府と政策が大手を振るっているのが現実か。

 消費税率が8%から10%に引き上げられたら、さらに格差は広がること間違いなしである。そんな為政者が”忖度”しているようでは、犯罪が増える環境を提供しているようなものだと思うのだが、考えすぎだろうか。

映画「マルクス・エンゲルス」を観ました

 4月30日(月・祝日)映画マルクス・エンゲルスを観に行きました。世間はゴールデンウイークの前半という。上映開始40分ほど前に到着したのだが、チケット売り場前には長蛇の列。これでは座って観れるか心配になったが会場担当者の振る舞いから大丈夫そうな雰囲気を感じた。そうしたなか担当者は「こんな混雑は年に1度か2度。私の経験では初めてのこと」と驚きを隠さない。

 ホールに入ると残された席は前方のいわゆる”袖の下”のみ。それでも席を確保できたことに感謝しながら上映を待つ。

 この映画は、カール・マルクス生誕200年に当たり制作公開されたものらしい。つまり1818年に生まれたマルクス(1883年没)の伝記映画のようである。私にとっては、20歳を過ぎたころ夜間定時制高校で資本論という名著があることを教室で教わり、夜間大学で資本論を学習したいという気持ちを膨らませた。そんな経過もあって興味津々の映画であった。ちなみにタイトルにあるエンゲルス1820年生まれで1895年没という。マルクスの大の親友である。

 マルクスの伝記映画と思いこんでいたのだが、どうも伝記とは違うようだ。冒頭から、森で枯れ枝を拾い集めている老人や女性、子供たちに騎馬の警備隊風が襲い掛かるシーンから始まる。近隣の住民たちが生活のために枯れ枝を集めているのだが、その行為は「窃盗」に当たるという。ここで「所有物」と「窃盗」の関係が当時大問題となっていたことが示される。19世紀中ごろドイツで発生した事件に基づいたもののようである。後に「生産手段の所有」「搾取」の解明に行き着くことになるらしい。 

 その後、マルクス(家族を含めた)とエンゲルスの友情や当時ヨーロッパで活躍していた改革者たちとの論争を経ながら共産党宣言を起草するまでを描く。つまり伝記ではなく共産党宣言」起草までの時代と背景をわかりやすく描写したもののようである。

 2時間の上映時間を忘れるような楽しい映画でした。近年の映画鑑賞で座れるかどうかを心配するような混雑ぶりはほんとに初めてである。映画を終えて表に出ると次の回を待つ人たちが道端に座っていた。

 

やりました。4月は29回の散歩

 やりましたよ。4月は30日のうち29回(日)散歩しました。よく頑張ったでしょう。素直に座布団1枚と行きましょう。

 この回数は、早朝に歩いたこと。朝が雨なら夕方に歩けたこと。そんな日が多かったということでしょう。努力もあるが天候条件も重なったことです。早朝にしても夕方にしても4月になってからは真っ暗闇を歩くことがなくなりました。それも条件的には整ってきたことでしょう。

 この調子で、5月も健康維持に向けて努力を積み重ねようと思う。

 感謝。感謝です。